2011-01-01から1年間の記事一覧

エクリプスフェイズ キャラクター作成術

EP

AGS様更新 AGS様で更新がありました。蔵原様によるエクリプス・フェイズのキャラクター作成術です。 『エクリプス・フェイズ』キャラクター作成術:「軍艦」と「パズル」と「古典」: Analog Game Studies EPの価格 なお残念ながら、無料で公開されてい…

TRPGと創作性

「創作性」とは? TRPGは、多人数で遊ぶゲームであると同時に、物語を作るツールであると捉えることもできます。また、そうした「物語を作る」という部分に、可能性を感じる人もいます。 そこにおいてよくある批判が、「(特定の/最近の/流行の/最初…

エクリプス・フェイズと信用経済

EP

信用経済とrep 何度か書いている通り、エクリプス・フェイズ世界の多くでは、信用経済が確立しており、通常はお金、クレジットで購入する買い物やサービスを、信用の度合いであるrepで得ることができます。 このrepというのは、ただ単に、お金の名前が変わっ…

文学アレルギーと権力闘争

「文学」と呼ばれることの拒否 文学フリマで聞いた話。ある「ジャンル」(たとえばその時の例は、「やおい」だったが)には妙に「文学」嫌いな方がいて、たとえば褒めるつもりで「三島由紀夫を思わせる」というと極端なアレルギー反応を示し、自作がいかに「…

エクリプス・フェイズ・イントロダクションブック感想

EP

エクリプス・フェイズ・イントロダクションブック発表 ゲームマーケット2011に行ってAGS様の新刊Eclipse Phase Introduction Bookをいただいてきました。 6月12日(日)の第12回文学フリマで『Eclipse Phase Introduction Book For 2011 Japanese』を発…

サイオニックとクトゥルフ神話(D&Dちょっといい話)

彼方の領域の邪神達 この日記でも書きましたが、D&D第四版の「サイオニックの書」では、サイオニック能力の持ち主は、“彼方の領域”からの邪悪な怪物、神格と戦う宿命を持っています。 D&Dとサイオニック - xenothの日記 異次元の邪神ということで、い…

ガイギャックスとトールキン

しばらく前に、D&Dのデザイナー、つまりTRPGというジャンルの創始者の一人であるガイギャックスと、文学性について考えたことがありました。 お返事お待ちしてます - xenothの日記 その後、少し調べ物が進んだので、それを報告するものです。 さて発…

趣味の奥深さを伝えるためにしてはいけないこと

首根っこ掴みたい 何かの趣味に打ち込めるということは幸せなことです。 たとえばxenothは、TRPGという趣味に十数年の時間をかけ、かけた分の時間と情熱は報われています。 時々離れることがあるかもしれませんが、一生つきあってゆける趣味だと思ってい…

趣味の奥深さを伝えるためにしてはいけないこと〜その2〜

ご意見ありがとうございます。 先程の記事について、嬉しいことにツイッター等でいくつか言及をいただきました。 http://d.hatena.ne.jp/xenoth/20110527/p1 共感される方もいらっしゃる上で、文章に懸念を表明されていた方もおりました。両方とも、ありがた…

エクリプス・フェイズ 参考文献 マンガとTRPGと映像作品篇

EP

AGS様で、更新がありました。 『エクリプス・フェイズ』ゼロ年(Eclipse Phase: Year-0)―(4):SF文学の場合: Analog Game Studies この記事では、エクリプス・フェイズ収録の参考文献が訳出されています。 小説作品だけというのがちょっと寂しかっ…

セラピーとしてのTRPGについての心配事その2

AGS様更新 前に懸念した、セラピーとしてのTRPGについての心配事 - xenothの日記についてですが、AGS様で素晴らしい記事が更新されていました。 私がTRPGをセラピーとして使わない理由: Analog Game Studies 専門のお医者さま(早瀬様)による記事で…

AGS様への公開メール

メール不調? ここしばらくAGS様に一部の翻訳を含む事実関係についてのお問い合わせを何本かメールしておりますが、届いた形跡がありません。 あるいはメールの不調なのかもしれないと思い、隠すような内容でもないので、今回、新規に送ったメールを、同…

秘密結社ファイアーウォール〜エクリプスフェイズの向う道〜

EP

秘密結社と陰謀団 AGS様で更新がありました。待望のPC組織ファイアーウォールの解説です。 陰謀団ファイアーウォール(FIREWALL)とは何ぞや?: Analog Game Studies Conspiracyを蔵原様は「陰謀団」と訳しておりますが、xenothは秘密結社と訳しておき…

遊びと遊び以上のことについて

要約 遊びに遊び以上の価値を見出す時、本来であれば単なる遊びを否定する必要はない。 「単なる遊び」を否定したがる人は、「単なる遊び」が都合が悪いと感じているのであり、そこには遊びを権威にしようとする意識が働いていると考えられる。 TRPGと遊…

ウォーゲームとファンタジーゲーム再訪

ダニガン『ウォーゲームズ・ハンドブック第三版』: Analog Game Studies ウォーゲーマーとSFゲーマーとファンタジーゲーマー - xenothの日記 以前、上の記事で記述した、ダニガンのウォーゲーム・ハンドブックの記述ですが、注文していたウォーゲームハン…

セラピーとしてのTRPGについての心配事

AGS様で更新がありました。 【テーマ連載】CBT的アプローチのセッション運営(第1回): Analog Game Studies 伏見健二様による、認知行動療法(CBT)としてのTRPGセッションです。 xenothの立場は、TRPGを安易にセラピーとして見ることは危険であ…

謎のあるセッションをプレイする

要約 「謎」があるセッションをする際、謎を物語と捉えるか、ゲームと捉えるかで大きく変わる。 GMは自分のやりたいことが、どちらかを意識して、それをプレイヤーと共有する必要がある。 AGS様更新 会話型RPGのシナリオ・デザインのコツ――「謎」を活か…

人と異なるもののロールプレイ

短いツッコミ AGS様のサイトで更新がありました。 “人とは異なるもの”はロールプレイ可能?――『スケイブンの書』における可能性: Analog Game Studies “人とは異なるもの”を、どうロールプレイするかはTRPGにおいて、大変に面白い命題です。 xenothも…

D&Dリプレイ3つ

昨日は、ウェブで公開されているD&Dリプレイが2つ更新されるというD&D日和でした。 4gamer様で連載している「『ダンジョンズ&ドラゴンズ』で遊ぼう」が、第三回更新。 君はD&Dを知っているか? HobbyJapan公認連載「『ダンジョンズ&ドラゴンズ』で…

「海外のわけのわからないもの」に向きあうために

海外のわけのわからないものより身近なサブカルチャーを褒めろ? - Flying to Wake Island 岡和田晃公式サイト(新) 岡和田氏のブログの記事で、共感するものがあったので感想を書かせていただきます。 上記の記事で、岡和田氏は、わかりやすい、内輪のもの…

エクリプス・フェイズとダブルクロス

EP

AGS様で更新がありました。 「世界内戦」下のポストヒューマニズム――『エクリプス・フェイズ』のアクチュアリティ: Analog Game Studies 今回の更新は、 本記事は先の蔵原氏の解説を踏まえたうえで、『エクリプス・フェイズ』の世界に関心を持たれた方の…

『エクリプス・フェイズ』頑張ってください。

5月3日〜4日の「SFセミナー2011」で『エクリプス・フェイズ』のパネルが立ちます!: Analog Game Studies Analog Game Studies様が、SFセミナーにて、『エクリプス・フェイズ』紹介の企画をされるそうです。 Top Page - SF SEMINAR SFセミナーのページを…

模擬戦闘の視座よりの論戦の分析〜戦場の選択と兵站篇〜

要約 議論を戦闘として見た場合、勝利するためには、実際の戦争と同じ戦略が重要となります。 すなわち、戦場を支配し、自らのコストを減らし、相手のコストを大きくすることです。 これらを議論に当てはめることで、どのような論戦も有利に展開させることが…

遊ぼう。力のかぎり

ご挨拶 xenothです。しばらく更新が空いてしまい、時節柄ご心配おかけしたようで、申し訳ありません。 東京住まいですので、物理的には何不自由なく暮らしております*1。 今回の震災に出来ることを考えましたが、まず平常通りの暮らしを続けていくことが一番…

20年前と現在と〜キャラクターの作り方〜

もう一人の自分 AGS様が更新されました。 もう一人の自分 ―ANOTHER SELF― 〜AD&D(R)におけるキャラクター・ジェネレーションへの一考察〜: Analog Game Studies なんと、1987年といいますから、24年前に掲載された、D&Dにおけるキャラクター作成の手…

遊びのとっても豊かなルール

ここ最近は『ルールズ・オブ・プレイ ゲームデザインの基礎(上)』を読んでいました。 あらゆる意味で、裾野が広い本なので、どこから紹介したらいいか迷いますが、ここはxenothの日記ということで、TRPGプレイヤーからの視点で紹介させていただきます。 あ…

ウォーゲーマーとSFゲーマーとファンタジーゲーマー

AGS様で、更新がありました。 今回は、ダニガン『ウォーゲームズ・ハンドブック第三版』のレビュー記事です。 ダニガン『ウォーゲームズ・ハンドブック第三版』: Analog Game Studies ダニガンと空想ゲーム それは、例えば1876年の「インディアン」戦争に…

「あなたのための物語」 こころとからだとそのあいだ

AGS様で、更新がありました。 SF作家・長谷敏司の知られざる傑作『ウォーハンマーRPG』小説: Analog Game Studies 角川スニーカー文庫の『円環少女』シリーズでお馴染み、ライトノベル・SF作家の長谷敏司の、デビュー前短編、しかもウォーハンマー小説…

エクリプス・フェイズあれこれ〜恐怖とパラノイアと陰謀について〜

EP

このブログの最初の紹介記事では、エクリプス・フェイズの基本的な遊び方として、キャッチフレーズである「滅亡が迫っている。対抗しろ」を基準に説明しました。 エクリプス・フェイズ〜人類を災厄から救うのは君だ!〜 - xenothの日記 今回は、もう一つのキ…

エクリプス・フェイズとハイパーコーポ

EP

エクリプス・フェイズ〜人類を災厄から救うのは君だ!〜 - xenothの日記 の記事で間違いがありましたので、報告させていただきます。申し訳ない。文中のメガコーポ(大企業)は、ハイパーコーポ(超企業)の間違いでした。 単に、固有名詞の違いだけでなく、…