エクリプス・フェイズとハイパーコーポ

エクリプス・フェイズ〜人類を災厄から救うのは君だ!〜 - xenothの日記
の記事で間違いがありましたので、報告させていただきます。申し訳ない。文中のメガコーポ(大企業)は、ハイパーコーポ(超企業)の間違いでした。
単に、固有名詞の違いだけでなく、Eclipse Phaseのハイパーコーポは、いわゆる大企業とは大きく違うわけです。


EP世界のハイパーコーポは、恐ろしく小柄で身軽なのです。
現在でも、たとえばGoogleTwitterなんかは、その世界的な規模、利用者に比べて従業員数が非常に少ないです。
情報時代ということで、ベンチャー企業の身軽さと発想の自由さを持ったまま、巨大な市場にアクセスできるようになったわけです。あんな感じで、かつEP世界は未来ということで、その傾向がさらに進んでいるようです。


というわけで、以下にハイパーコーポの項目の翻訳を載せておきます。
翻訳ミスについて、お詫び申し上げます。

ハイパーコーポ

 一部の経済学者にとっては、地球における「The Fall」とそに先立つ無数の危機は、巨大多国籍企業という恐竜が絶滅する過程とも捉えられています。この財務的巨人は、時代遅れとなった経済モデルと工業技術で、その巨体をつくっていました。ハイパーコープは、より進化したその後継者です。スリムで、素早く、卑劣で、より融通がきき、常に新たな技術の可能性を求め、そして新しい長所を手にするために、古い既得権益を投げ捨てることを全くためらいません。人類を宇宙まで広げたのもハイパーコーポであり、今も技術的限界を推し進め、変化した人類を新たな地平へ導いています──その全てにおいて、利益追求を目的としながら。
 ほとんどのハイパーコーポは、分散的な、資産をあまりもたない法的な存在です。一貫したオートメーション技術、発達したロボット技術、モーフ技術、コーヌコピア*1技術などにより、ハイパーコーポは、大量の労働者や、生産施設を必要としません。肉体労働などの必要性は、ほとんど、新たな生存圏の創造か、深宇宙での探鉱業に限定されています。インフォモーフ(情報体)とAIは、重点的に雇用され(より正確に言うなら所有され)、無人機の操縦や、仮想労働を行っています。ほとんどの仕事はオンライン上で、強化現実(AR)や、個人回線ネットワーク、仮想空間上で行われます。
 一部のハイパーコーポは、完全に「仮想=バーチャル」な存在で、物理的な資産をまったく持たず、全ての従業員の一人ひとりがモバイルオフィスとなります。ごくわずかな著名なハイパーコーポにおいては、トランスヒューマンの従業員数が10人かそこらだったりします。巨大で多部門なハイパーコーポも一部にありはしますが、ほとんどは特定の分野やサービスに特化しています。その結果、こうしたハイパーコーポは、互いに開発、製造、マーケティングやサービスにおいて互いに、密接なパートナーシップを結ぶとともに、他のハイパーコーポのサービスに外注しあう傾向が見られます。多くのハイパーコーポは、互いのリソースや才能を集め、協力開発、協力プロジェクト、ハビタットの共有なども行っています。
 ほとんどのハイパーコーポは、外見的には昔ながらの資本主義に見えますが、内面は、異なるビジネス哲学と、経営モデルを持っています。たとえば、市場トレンドの見積によって経営上の決断を下したり、集団思考の意識化、あるいは、経営陣というものをなくし、スタッフによる投票にすることで、統計的によりよい結果を生むことなどです。ごく一部には、エクストロピア*2の出先である無政府資本主義の企業もありますが、これらは内惑星の各種権力との調整に苦労しているようです。
 太陽系には数千のハイパーコーポがあります。そのうちのごくわずかなものが繁栄しており、興味深いものを以下にあげます。
(訳注:以下、ハイパーコーポの例が続く)
(p70)

*1:訳注:ナノマシンによる分子構成機械。名前はギリシャ神話の食べ物が無限にでてくる豊穣の角から

*2:訳注:エクストロピアンはプレイヤーが所属できる各種勢力(Faction)の一つ。固定した政府をもたず、あらゆることを当事者同士の取引で解決する。