ハンドアウトの便利さ

なんとなくハンドアウトについて。

ハンドアウトと時間配分

ハンドアウトの利点としてGMがシナリオを書く時間というのがあります。


例えばキャラクターの設定を積極的に取り入れるシナリオを作ろうとしたとします。


ハンドアウト無しだとすると、PL全員がキャラクターを作り、それをGMが読み込んで、しかるのちにシナリオを作るということになります。
「キャラメイクの後にシナリオを作る」わけですね。


ハンドアウトありだとすると、あらかじめ、そうした設定を、ある程度GM側で準備することで、PLの設定を取り入れたシナリオを作れます。
「キャラメイクの前からシナリオを作れる」わけですね。


公開シナリオとかだと、PLが作ったキャラを見て対応することができないので、ハンドアウト(あるいは設定つきプレロールドキャラ)以外では、こうしたシナリオを作るのが難しいです。


選択肢が増える、という意味で、ハンドアウトは大きな意味があります。

ハンドアウトと情報公開

ハンドアウトの利点として、情報のまとめと明文化というのがあります。
PLの、シナリオごとの立ち位置、状況を明文化し、いつでも誰でも確認できるようにすることに意味があるわけです。
口頭と比べて紙にした場合、内容が固定されますが確認しやすくなります。

すりあわせとハンドアウトのカスタム

よくある誤解ですが、ハンドアウトは、事前のすりあわせと矛盾しません。


GM、PLで、どういうキャラをやりたいかすりあわせた上でハンドアウトを作ることは良くありますし、むしろ、そっちのほうが普通でしょう。FEAR社のリプレイとか読むと、そういうシーンがありますな。
この場合、完全にキャラを作ってもらうよりは早い段階からシナリオの準備ができますし、また、情報を整理して提示するというメリットがある、というのは、前に書いた通りです。


掲載シナリオとかは、それができないので完成型で書いてありますし、コンベンションとかでは事前にハンドアウトを準備したほうがスムーズな時もあるでしょうが、常にそうする必要はありません。

ハンドアウトと非個別導入

ハンドアウトを導入することで、個別導入、異なる動機のキャラクターが……というのは、「友情の否定」にとっておくとして。


実のところ、個別導入でなくても、上記のようにハンドアウトのメリットはあります。パーティ全体に対して、ハンドアウト渡してもいいわけです。
非個別、非対立のゲームでも、ハンドアウトは便利に使えますので、お試しあれ。
何より、紙を渡されると、嬉しい、というのは、実はハンドアウトの大いなる効用だと思います。ちょっとした小道具とか演出って大事よね。