ノウハウのシステム化

鏡さんへのお返事。
http://www.rpgjapan.com/kagami/2007/12/post_120.html

合意の件は、まさしく仰る通りです。私は、「自由」な遊び方こそ卓上RPGの最も原始的な遊び方である、と考えています。そもそも卓上RPGは、互いに信頼する仲間同士で遊ぶための道具です。合意に必要以上の時間が掛ってしまうほど疎遠な人間関係や、悪意をもって参入する輩などは、そこに想定されていないわけです。これは明らかに、「自由」な遊び方の弱点です。


初対面の相手を信用せず、同様に相手もこちらを信用しないであろう状況下では、「自由」に遊ぶことは困難です。私も強く勧めることはしません。それは重々承知であるからこそ、それ故に必要となり、開発された「ゴールデンルール」に、私は敬意を表します。…開発せざるを得なかった方々への同情と共に。

「ゴールデンルール」は、別に、疎遠で悪意のある人間のためだけにあるのではないと思います。
仲のいいプレイヤーが、遊びこむうちに生まれた、様々なノウハウを、明文化することで、誰にも使いやすくしているのではないかと。


仲が良くて善意でも、何のルールもなければ合意に達するには時間がかかりますし、ささいな過ちから喧嘩になったりはするわけです。喧嘩とかはいかなくても不快な思いをすることはある。なぜ、そういう過ちが起こったのか。それを繰り返さないためには、どうしたらいいか。
そういうノウハウがあるわけです*1
それを纏めて明文化することは、善意があって仲がいいプレイヤーにとっても、プラスになると思います。逆に、善意と仲の良さだけでは、防げない問題というのも確かに、あるでしょう。
そういう観点からゴールデンルールのテキストを見るのも面白いと思いますよ。


もちろん、ノウハウをシステム化した時点で硬直化する危険性はあるっちゃあるので、顔見知りのメンツなら、参考程度にとどめたほうが、柔軟に動かせるかもしれません。
ただ、ゴールデンルールのテキストも、そういう危険性は理解して、うまく書かれています。
俺個人は、特に反対したい文面は、ないですね。
たとえていうなら「殺人はするな」という法律があっても、元から人を殺す気はないから、自由を束縛されたとは感じない、ということです。

ただ、仲の良い、気心の知れた仲間同士で遊ぶ時くらいは、「自由」に遊ぶ機会があっても良いだろう、と思うのです。そのような幸せな条件下で、どう遊べばよいのか。より具体的な話を今後は触れていきたいと考えています。卓上RPGを自由に遊ぶ、その実践篇として。

期待しております。長々とおつきあいいただきありがとうございました。
今後ともよろしくです。

*1:プレイヤー有利の原則とかそれですな